広告
幸福実現党 加藤文康 リー・クアンユー元首相の訃報に接して 公式ブログ

加藤文康(かとうぶんこう)のブログです。

 

 

07« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

プロフィール

最新情報

検索フォーム

ご意見等

Copy right

このページの記事一覧
Posted on 00:52:50 «Edit»
2015
03/25
Wed

Category:日々の加藤と仲間たち

リー・クアンユー元首相の訃報に接して 


シンガポール建国の父、リー・クアンユー元首相が昨日、亡くなられました。

淡路島ほどの小さな国土に、中華・マレー・インド系などがひしめく複雑極まる民族構成、
水すら隣国マレーシアからの供給に頼らざるを得ないほど経済資源の貧しい国土、、
そして、迫りくる共産主義の脅威に国際政治の荒波、、、
1965年、追放同然でマレーシアから分離独立したシンガポールはまさにそんな状態でした。

こんな国の舵取りを任されたのなら、いかに優秀な政治指導者や企業経営者でも途方に暮れることでしょう。
されど、31年に渡りシンガポールを率いることになるリー・クアンユー氏はそれをやってのけました。

私が初めて都市国家シンガポールを訪れたのは1979年でした。
まだ独立の混乱から14年あまりながら、
熱帯病が猖獗を極めるはずの赤道直下ながら水道水が飲めるほどの清潔さ、
ごみ一つ落ちていないガーデンシティの美しさ、
そして、流暢な英語(独特のシングリッシュではありましたが)を話す国民の教育レベルと生活水準の高さに大いに感動しつつ、政治的リーダーシップ一つで国家はここまで変わるのかと強烈な印象も受けたものでした。

私はその後の80年代も世界放浪の途次、交通の要所にして格安航空券の入手が便利なこの国に幾度となく立ち寄りました。
日本食と治安の良さにしばし英気を養っては、インドや中近東など新たな冒険先(笑)に向かったことを懐かしく思い出します。

ただ一方で、この小さく豊かな人口国家を訪れるたびに、何とも言えない息苦しさを感じたのも事実です。
路上にちょっとゴミを捨てるだけで大罰金、チューインガムも禁止の厳罰社会(麻薬など所持していればそれこそ大変)、
従順な国民には毎年の生活向上が保障される一方、体制を批判すれば容赦ない弾圧が及ぶ開発独裁専制政治、、
そして、大らかな南国イメージとは正反対のエリート至上の競争社会、、。

シンガポールのことを、外国人の私があれこれ表面的に批判するつもりは毛頭、ありません。
ただその無機質さを突き詰ると、「精神性や宗教性の希薄さ」に行きつく感じがしてなりません。
中華、マレー、インド系それぞれが本来、豊かな精神的・宗教的バックボーンを持ちながら、人口国家を合理的かつ強権的に形成する過程で、そうした大切なものがいつしか社会の裏側に封印されたし、そこにはリー・クアンユー氏の個性や思想も反映されているように感じます。

建国以来、半世紀近くシンガポールを率いてきた同氏の業績は立派なものです。
あの世でも、この国の行く末を見守り続けることでしょう。
されど、彼が真に偉大なる建国の神となるのは、この国にもう一段の真なる宗教性が復活したときではないかと思います。

以上、今宵の独り言でした。